「天使は毎日やってくる」-食事を無償提供するムニョスさんのお話
(01/10 世界経済に関するニュース)

今日紹介する話題は、私費を削ってホームレスの人々などへ毎日、食事を無償で提供する男性のお話です。

ジョージ・ムニョスさん(Jorge Munoz *1)はニューヨーク在住のスクールバスのドライバーです。彼は2004年にホームレスの人々へと食事の無償提供をすることを決心しました。自宅で調理した料理を自家用車のピックアップトラックに載せて、多くのホームレスやジョブレスの人々が待つクイーンズ地区の一角へと運び、それらの人々へと食事の提供を始めたのです。彼はこれまでの約10年間、1年365日、1日も欠かすことなくそれを続けています。



ムニョスさんがバスの運転手の仕事で得る収入は月に30万円ほどですが、その半分以上を費やしてこの活動を続けています。
いったい彼はどんな人物なのでしょうか?

続きはこちら→ ムニョスさんは南米コロンビアの生まれです。幼少期に父親を事故で亡くし、生活に困窮した母親は二人の子供を連れ、職を求めてアメリカへと渡りました。幸いにもベビーシッターの仕事に就くことができた母親は、何とか二人の子供を養い、生計を立てていくことができたのでした。

大人へと成長し、スクールバスの運転手となったムニョスさんは、バスの窓越しに見える街角に立ち職探しをする移民の人々の姿を見るたびに、アメリカに来た当時の自分の心情を思い返し、彼らを何らかの形でサポートしてあげたいと思うようになったと言います。
そんなある日、知人が働く飲食店では余った食材を廃棄しているという話を聞き、それを譲り受けて自宅で調理し、ホームレスの人々などに配り始めたのがその活動の始まりでした。

料理はムニョスさんの母親の担当です。メニューは曜日によって異なり、バーベキューチキンやパスタなど多様です。最初は数十人分の食事を作って提供していましたが、話を聞きつけて徐々に増えていく人々の需要に応えるために、今では百人分以上の料理を用意しているそうです。

そして毎日決まって夜9時30分になると、ムニョスさんは温かい料理を運んでやってきます。

「雨が降ろうと嵐の中であろうと、彼は必ず来てくれる。」
食事をしながらホームレスの日雇い労働者の一人はそう語ります。

「彼らの笑顔を見ると幸せな気分になる。」
これがムニョスさんの言葉です。

ムニョスさんは「趣味は何もない」と語っていますが、それは趣味に費やす時間がないだけなのかもしれません。むしろ、彼にとっては、映画やゴルフといった娯楽に費やす時間よりも、温かい食事に喜ぶ人々の顔を見ることのほうがよっぽど有意義な時間なのかもしれませんね。

そして下の写真は、2010年にオバマ大統領から「大統領市民賞のメダル:Presidential Citizens Medal)を受け取っているところです。彼はこの賞を受け取るに十分な貢献をしているといえるでしょう。



それにしても、1日も休まずに毎日この活動を続けているムニョスさん、私も見習わなくてはならないと痛感してしまいます。

*1 母国語での彼の名前の読み方は(おそらく)「ホルヘ・ムニョス」です。

↓今日の記事の参照サイト
CNN(Bus driver delivers free homecooked meals)
The New York Times(The Chicken and Rice Man)
An Angel in Queens(ムニョスさんの活動団体のホームページ)
CNN(Obama honors CNN hero who cooks meals for homeless peaple)

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