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世界最安値!27万円の車インドで発売へ! でもテーマは環境問題?

 皆さんも新聞やテレビなどでご覧になったかもしれませんが、10万ルピー(約27万円)の車が今年中にもインドで売り出されます。

Tata Nano(タタ・ナノ)インドで2008年発売へ

 この世界一安い車を作ったのは"Tata Motors:タタ・モーターズ"社で、車名は"Nano:ナノ"といいます。
 全長3.1m、車幅1.5m、車高1.6mで、623ccのガソリンエンジンを搭載しています。外観で特徴的なのは助手席側のドアミラーがないという点でしょうか。

 さて、今更なぜこの車の話題を取り上げたのかというと、報道の内容でちょっと気になることがあったからです。

続きはこちら→


 例えばNewsweek誌ではこんな風に書かれています。

(Newsweekより抜粋・要約して翻訳)
 この車の発売により懸念されるのは、(値段が安いことから普及が進み)インドがアメリカのような車社会へと変貌していくのではないか、ということだ。現在すでに問題となっているインドの大気汚染を悪化させるだけでなく、地球温暖化につながるCO2(二酸化炭素)の排出量が跳ね上がることになる。
 専門家によれば「この車のおかげで将来の大規模な環境被害は約束されたようなもの」という。これまでガソリン1リッターで54キロ走れるバイクに乗っていたインドの庶民がリッター20キロのタタ・ナノに乗り換えることで、ガソリンの消費量が上がり世界的な原油不足が深刻化する上に、CO2の排出量が飛躍的に伸びるというわけだ。
 アメリカの大手リサーチ会社のPew Centerによると、この車の出現により将来の環境予測を再考しなければならない、程だそうだ。
(以上Newsweekより)

 なるほど、近年インドでは急速に自家用車の普及が進みつつあるとはいえ、まだまだ一般庶民には高嶺の花だったわけですが、タタ・ナノの出現で多くの人にとってマイカーも現実味を帯びてきたことは間違いないでしょう。
 現在はインド国内に数百万台(正確にはわかりませんが…)しかない自家用車ですが、将来もしインドの11億にも上る人口の1割が保有したとすれば「1億台突破」なんていうこともあるのかもしれませんね。

 ところで私が"気になること"はというと、「インドの人々が自家用車を持つこと=(イコール)環境問題が深刻化する」という図式についてです。

 以前このブログでも取り上げましたが、「地球上に生きる全ての人が現在のアメリカ人並みの生活をするとしたら、地球は5個必要」なのだそうです。
 現在の世界では、車を買う余裕がない人がいるから高騰してはいるもののなんとか原油が手に入るし、飢えている人がいるから食糧危機になっていない、という見方もできるのかもしれません。

 タタ・モーターズのホームページに、タタ社長がこの低価格な車を開発・実現しようと考えたきっかけとなったエピソードが載っていました。それは「幼い子供を前に乗せ、さらに荷台には赤ん坊を抱えた母親を乗せたバイクを運転する父親、そんな家族たちのために、この国でも安全でしかも安くて誰でも買えるような車を作りたいと思った」というものです。

 皆さんはどんな風に感じるでしょうか?

↓At-Globe内の関連記事
世界の全ての人々が裕福な生活をするには地球が5個必要!−WWF
世界中の人にきれいな水が飲める環境を!−国連の調査より
インドと札幌の意外な共通点

↓今日の記事の参照サイト
Newsweek(ニュースソース)
Tata Motorsのオフィシャルサイト

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atglobeの投稿(21:14:44-2008-01-15) - カテゴリ: 地球環境問題ニュース TrackBacks

コメント

kaito wrote:

安いけどいろんな機能がなくなっているのはちょっと・・・・・・・
ねえ・・ 大変っすよね
2008-01-20 22:50:31

純@LA wrote:

あくまで僕個人が感じた事ですが、豊かな国が豊かな暮らしを続ける為に貧しい国の人たちは不便で貧しく危険な生活を維持するべきだという意見に聞こえ、それはちょっと違うような感じがしました。

ナノがどれ位の期間でどれ位の台数が普及するのか検討も付きませんが、現在中東でF18やそれを運ぶ空母、更に地上での戦車や装甲車が消費している燃料はナノがインド中に普及して何年分もの燃料を消費していると思います。

F18が10分飛んで消費する燃料で、インドの何人のお母さんが『安全に』子供と一緒に買い物に行けるようになる事でしょう・・・・。

そして、これを投稿している僕も、家に3台の車を所有しています。
1台だけが3000ccで、他の2台は5000ccを越えます。
そしてラッシュ時のLAのフリーウエイは、これらの大排気量の車に一人しか乗らずに通勤している人たちであふれ返っています。

日本もアメリカも、大排気量やスポーツカーを購入するにはそれが必要であるという証明書が無ければ購入出来ないようなシステムにするとか、『必要な人に必要な物』が行き渡った上で、ナノの普及に環境汚染の危機を表明するのは判るのですが、不必要と思われる異常な量の燃料消費がまだまだまかり通っている状態で、最低限の安全と便利さを供給する事に対して、『環境汚染の原因になる』というのはどんなものかとと感じてしまいました。
2008-01-23 12:05:08

atglobe wrote:

To Kaitoさん

返事が遅くなり失礼いたしました。

Kaitoさんのおっしゃるとおり、この車は価格を抑えるために様々な
苦心のあとが見られます。
本文でもご紹介したとおり助手席側のサイドミラーがない(インドでは
ついていない車種も結構あるらしいですが…)他、ワイパーも一本だけですし、
パワステやエアコンなどももちろんついていません。

「10万ルピーの車を作る」とタタ社長が宣言したのは数年前のことですが、
彼はその約束を果たしたわけです。
実際のところは、開発や製造コストを考えると、もう少し高くしたいという
のが本音のようですけどね。
2008-01-26 09:48:04

atglobe wrote:

To 純@LAさん

返事が遅くなり失礼いたしました。

>F18が10分飛んで消費する燃料で、インドの何人のお母さんが『安全に』
>子供と一緒に買い物に行けるようになる事でしょう・・・・

全くその通りですよね。
先進国といわれるどの国でもそうですが、その昔、庶民にとって車は
高嶺の花だった時代があったわけです。
今ようやくインドがその時を迎えたということでしょうか。

確かにNanoは、先進国が作る車に比べると排気ガスを低公害化する触媒の
部分に若干問題がある、とされていますが、それでもリッター20Km走る
わけですし…。
純@LAさんのおっしゃるとおり、もっと先に削るべきところは他にありそう
ですね。
2008-01-26 10:11:31

Jun@LA wrote:

とっても乱暴な計算なんですが、
僕の6000ccの車を3000ccにすると、Nano4台分に当たります。
僕の車を3000ccにして、余剰枠の3000ccでインドのお母さん4人がNanoを買えるというシステムなら僕は喜んで6000ccから3000ccの車に変えると思います。

でも現状では(もしそんなシステムなら)きっと僕の余剰3000ccは、他のアメリカ人がもう一台3000ccの車を買うか、2000ccの車を5000ccの車に乗り換える事に使われてしまうような気がします。

アメリカ2億の人口のうち乱暴に1億が免許人口とすれば、全員が3000ccダウンすればNano 4億台分の排気量になります。

日本にも大排気量車はありますし(トラックとか『社会に必要と思われる車輌』以外で)、オーストラリアにもヨーロッパにも(フェラーリとかランボルギーニとか)沢山ある『不必要と思われる』大排気量車を半分にすれば、一気にNano 10億台分の『排気量』になると思うんです。

それでやっと、不公平が少し均衡になるんじゃないかという気がするんです。
それでも270万円、2000ccの車に乗っている人が、27万円 630ccの車をやっと手にする事が出来るようになった人たちに対して、不必要な贅沢で世界の大気が汚れると言える権利はないように感じています。
(少なくとも僕は言えません)
2008-01-27 11:18:44

Jun@LA wrote:

PS.
排ガスの基準はパーセントで表されますけど、現実問題としては総排気量6000ccの車の排ガスに1%含まれて排出されるCOやNOは、600ccの車の10%(10倍)と同じ量が(総量として)排出されているのではないかと思います。
2008-01-27 15:31:37

atglobe wrote:

To Jun@LAさん

話が逸れますが、6000ccの車というのはすごいですね。
シボレーのトラックか何かでしょうか。

>アメリカ2億の人口のうち乱暴に1億が免許人口とすれば、全員が
>3000ccダウンすればNano 4億台分の排気量になります。

>27万円 630ccの車をやっと手にする事が出来るようになった人たちに
>対して、不必要な贅沢で世界の大気が汚れると言える権利はないように
>感じています。

その通りだと思います。
まずは車よりも世界中の戦闘機などを削減することができればいいんで
しょうけどね。

ところで戦闘機の燃費を調べてみたところ、大体50m/ℓくらいのよう
です。
平均的な車の100倍以上の燃料を消費するんですね。
2008-01-29 18:27:30

Jun@LA wrote:

> 話が逸れますが、6000ccの車というのはすごいですね。
> シボレーのトラックか何かでしょうか。

いえ・・・もっとタチの悪いChevyのCorvetteです(しかも公害対策の低い古い型)
トラックなら荷物が積めるからまだマシですが、トランクも無い二人乗りの6000ccって全く無駄な乗り物ですよね。
オートバイとほとんど使い道は変らないのに600ccのオートバイの10倍の燃料を消費して、10倍の排気を出しています。

そうそう、630ccのNanoが環境汚染ならその倍の1380ccのオートバイはどうなるんでしょうね。
ちなみにいまや日本でも白バイも800ccですから・・・

戦闘機の燃費もすごいですが、多分それを運ぶ空母もすごいでしょうね。戦車も鉄の塊なので燃費は大型トラックよりもはるかに悪そうですし・・・・
2008-01-30 19:28:06

atglobe wrote:

To Jun@LAさん

>もっとタチの悪いChevyのCorvetteです…
>トランクも無い二人乗りの6000ccって全く無駄な乗り物ですよね…

「無駄」、効率だけを考えればそうなるのかもしれませんね。(笑)
でも車は効率だけで選ぶのではつまらないですよね。
しかしそれにしてもスポーツカーで6000ccというのはすごいです。
フェラーリでも4000ccちょっとだったと思いますが…。

>戦闘機の燃費もすごいですが、多分それを運ぶ空母もすごいでしょうね。
>戦車も鉄の塊なので燃費は大型トラックよりもはるかに悪そうですし…

調べたところでは、戦車で200〜700m/ℓ、空母は1〜10m/ℓだそうです。
2008-02-04 10:35:50

Jun@LA wrote:

随分前に手放したんですが、実は1970年型キャデラックのオープンを所有していた頃がありまして、この車が8000ccでした。
(6人乗りのクジラみたいな車でしたから、まぁ2人乗りの6000ccよりは効率が良いと言えば良いですが、1人しか乗っていなければ結局同じですよね)

この車の市街地走行燃費が、4MPG(1.7Km/L)でした。(高速は10MPG:4.2km/L)
めちゃくちゃガソリンの無駄遣いと思っていましたけど、戦車の0.2〜0.7Km/L(文字化けしてるんですがリッターですよね?)に比べるとまだまだ燃費は良い方だったと言えるかも知れませんね。

ちなみに、その頃のガソリンの値段は$1.50/G(概算で¥45/L程度)でした。
ガソリンの値段が倍以上になった今はとても乗れません(既に手放しましたが・・・Vetteもほとんど動かしません)
2008-02-04 11:35:45

ちゃめ wrote:

@Globe さま、ご無沙汰でーす。

ちょっと、アフリカの方に行っていました。

私は社長に賛成ですね〜。
「人助け」が動機のビジネスって、やっぱりいいものができると思います。
環境問題に関しては、「うーん」ですが、自分は車に乗って、他人には自転車で我慢しろというわけにもいきませんしねぇ。かと言って、温暖化をほっておくわけにはもちろん行かないし。
むずかしいなぁ…。
2008-02-05 01:02:30

atglobe wrote:

To Jun@LAさん

返事が遅くなり申し訳ございませんでした。

>文字化けしてるんですがリッターですよね?…

気が付きませんでした。
おっしゃるとおり"L"、リッターです。

>1970年型キャデラックのオープンを所有していた頃がありまして、
>この車が8000ccでした…
>この車の市街地走行燃費が、4MPG(1.7Km/L)…

「ピンクキャデラック」なんていう映画もありましたが、キャデラックの
オープンカーといえばアメ車好きの人にとってはあこがれの車の一つで
しょうね。
とは言え、さすがに乗用車でその燃費はキツイですね。
2008-02-11 10:40:08

atglobe wrote:

To ちゃめさん

お久しぶりです。
返事が遅くなり申し訳ございませんでした。

>ちょっと、アフリカの方に行っていました…

今度はアフリカですか。
地球の反対側で活躍されているちゃめさん、体に気をつけてがんばって
くださいね。

>私は社長に賛成ですね〜。
>「人助け」が動機のビジネスって、やっぱりいいものができると思います…

そうですね。
"志"というか"企業理念"というか、そういったものを大事にしている企業は
いいですよね。
そんな会社ばかりなら、昨年日本を揺るがした食品偽装なんていう問題は
起こらないのでしょうけど…。
2008-02-11 11:00:34

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